夙川をまたいでつくられている阪神・香櫨園駅の北西側、屋敷町にある公園です。
公園名の「森具(もりぐ)」は、この地域の古い村名「森具村」に因むもので、もともとの地名「しゅく(宿、夙などと表記)」から「守具(しゅく)」に、明治になって「守」の字を「もり」と読んで「森」の字をあてて「森具(もりく)」に、やがて「もりぐ」と読むように変化したといいます。
そういう伝統的な地区だけあってか、明治以降に周辺が別荘地開発や耕地整理などで徐々に計画的に都市化されていったなかで、阪神・淡路大震災まで農村がそのまま宅地化したような建てこんだ地区でした。

震災では家屋倒壊の被害が非常に大きく、その復興の中でこの公園がつくられました。
このため災害時の利用が考慮に入れられたと思われ、避難や救援活動に使いやすいように広場を大きく取った構造になっています。
したがって、今見ると「校庭のように広い土の広場」という感じで、子供たちが元気いっぱい走り回ったり、地区のイベントなどにはちょうど良いのですが、大人が何かするにはいくぶん持て余す気もします。
森具公園(兵庫県西宮市)
広々とした広場

公園の北側には少し変化をつけた築山や園地、遊具広場、トイレなどがあり、手押しポンプも子供たちの遊び道具として人気です。
森具公園(兵庫県西宮市)
北側の築山

また、公園の西側は歩道と一体的にデザインされており、歩道と公園内の園路を自由に行き来できるようになっています。
また、並木の下を水路が流れていますが、これの水源は手押しポンプ。子供たちは、なんとかして70mほど先の水路の終点まで水を流そうとして頑張っています。
森具公園(兵庫県西宮市)

築山には、公園ができた経緯を刻んだ「憩い 親睦」の石碑が置かれています。
また、公園の東側にも、復興に際して再建された地蔵堂が奉られています。
森具公園(兵庫県西宮市)

●阪神・淡路大震災モニュメントについてはこちらも

(2012年5月訪問)

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