197/1000 とまり緑地(沖縄県那覇市)

2012/11/17

沖縄県 港にある公園 那覇市

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那覇市の泊(とまり)は、浦添に本拠を置いた中山王国、さらに沖縄本島を統一した琉球王国が港を整備した場所です。後に琉球王国が中継貿易で栄え、中国や日本、東南アジアとの外国貿易が盛んになると泊の南に那覇港が拡大され、外国航路の大型船は那覇港、国内航路の小型船は泊港を使うようになったと聞きます。
今でも、沖縄本島に近い離島航路(渡嘉敷、粟国、久米、南北大東など)は泊港から出発しています。
この泊港の埠頭が平成の初め頃に再開発されて、「とまりん」というターミナルビルが建ちました。その時に隣に整備されたのが「とまり緑地」です。
とまり緑地(沖縄県那覇市)

港湾整備でつくる緑地ですので、遊び場というよりは休息・イベントなどを考えたつくりになっており、実際、離島の物産フェアなど様々なイベントに利用されています。
ターミナルビルとは階段とデッキでつながっており、イベント時には緑地とデッキを一緒に使うことができます。また、階段はステージの観客席代わりになります。
とまり緑地(沖縄県那覇市)

広場は石張りの部分と芝生の部分があります。
とまり緑地(沖縄県那覇市)

石張り部分を通り抜けると、そこが泊港。
ホエールウォッチングもできる座間味島行きのフェリー乗り場の看板の前には、クジラのしっぽのモニュメント。ベンチなのかも知れません。
とまり緑地(沖縄県那覇市)

芝生部分には樹木の植栽も多く、木陰で憩える場になっています。
離島への船を待つ間、クーラーの効いたターミナルで過ごすのも良いですが、ぼんやりと港を眺めるのも楽しいものです。
とまり緑地(沖縄県那覇市)

最近になって、『琉球音楽 聲樂譜附工工四發祥の地』の石碑が建てられました。
工工四(くんくんしー)とは、沖縄音楽で使われる三線の楽譜(タブ譜)ですが、昭和の初め頃、それまでは三線専用の楽譜であったものに歌の音符(声楽譜)を合体させるということを考案した先達の活動の場が、このあたりにあったということです。
とまり緑地(沖縄県那覇市)

■碑文より『琉球音楽 聲樂譜附工工四發祥の地』
聲樂譜創設 体現者 伊差川世瑞、採譜者 世禮國男
昭和8年頃、県立二中教諭らが「泊三絃同好会」を結成し、指導者として伊差川世瑞師が招かれた。場所は泊高橋の近くの豊平楽器店の2階であった。世禮國男師は聲樂譜を考案し、野村安趙師、桑江良眞師を経て、伊差川世瑞師に体現された歌を工工四に記すことに成功した。
昭和10年8月28日に上巻が発刊されている。世禮國男師はその自序のなかで、城間恒有師、宮城嗣長師をはじめ野村流の脈・知恵・記憶を保持する先達に感謝の意を述べている。
琉球音楽の飛翔を期し、聲楽譜ゆかりのこの地に顕彰の碑を建立する。
平成23年8月28日

とまりん(泊港旅客ターミナルビル)のページ

(2012年10月訪問)

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