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2013年7月5日

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大嶽(おおたけ)城址公園は宮古島のほぼ中央に位置し、島内ではもっとも高い野原岳の東峰にある総合公園です。一帯は大嶽(うぶたき)城跡で、公園の西隣には航空自衛隊の宮古島分屯基地(レーダーサイト)があります。
都市公園としての名称は「大嶽城址公園」ですが、合併前の旧・上野村に含まれることから「上野大嶽城址公園」と呼ばれることも多いようです。

宮古島の歴史、沖縄の城のことについては知識不足なので、ひとまず現地の解説板を転記しておきましょう。
ただ、この解説板は市のHPに掲載されている史跡解説と見比べると違っている箇所が多く(どちらが正しいのかは知りませんが)、とくに重要な人名や史料名が違っているあたり、イマイチ頼りにならない印象です。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

●現地の解説板より『史跡 大嶽城跡』
14世紀の中頃、宮古島に猛威をふるった与那覇原にほろぼされた大嶽按司の居城の跡である。
城跡公園内の東側にある御嶽が、大御嶽(ウプウタキ)で、祭神はピギタリューヌヌスである。ピギタリは、按司の長男で戦乱の世相を嘆いて農業に励んだ。与那覇原との戦いで二男知呂の按司(転記注釈:HP版には「二男の知呂按司」と記載)は、東の門(中御嶽)を守って戦死し、三男金丸金按司(転記注釈:HP版には「全丸金按司」と記載は西の門(西御嶽)を守って戦死した。長男のピギタリは武芸を嫌い戦いからのがれて平屋久嶺にかくれて住み、作物を作って「ウプアラス原」開拓に力をつくし、後の野原村再興の基礎をつくった。後の人から“ユーヌヌス”としてあがめたてられ、平屋久御嶽に祭られている。平屋久御嶽は、東御嶽、大御嶽とも称される。
前井、後井(ツガ井)、石畳道などは中世の宮古の石工技術を現在に見せてくれる。前井は現在の野原部落が村建した3年後の1719年に握られた(転記注釈:掘られたの誤記か?)と『雍正日記』(転記注釈:HP版には『雍正旧記』と記載。これは多分『雍正旧記』が正解に記録されている。
※二男は中御嶽に、三男は西御嶽に祭られている

ちなみに『雍正旧記』は明治大学古代学研究所のデータベースでテキスト版が公開されており、そこには
「野原村(中略)前川。但、洞川。康熙五十八己亥年堀。」と書かれています。

さて、公園内を見てみましょう。
城址公園を名乗っていますが、とくに史跡だけにこだわった公園ではなく、広々とした草広場(下写真で手前)、野球場(同奥)などがあります。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

野球場は思いがけずきれいで、使われている印象でした。もしかすると自衛隊員の皆さんが利用しているのかも知れません。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

資料によれば草広場部分にはテニスコートがあったことになっていますが、廃止されたのか草が茂りすぎたのか、現地ではどこがテニスコートか確認できませんでした。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

園地ごしの彼方に見える緑色の構造物が、自衛隊のレーダーサイト。
どれが何をするものなのかさっぱり見当もつきませんが、5~6階建てのマンションくらいある巨大な施設が建ち並びます。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

城跡の尾根を登っていくと展望台があります。ここが城跡の中でどういう位置なのかはわかりませんが、公園敷地の中では一番高い場所のようです。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

展望台から眺めると、平らな宮古島の様子が見て取れます。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

ところで、この写真に写っているあたりに、戦時中に陸軍がつくった宮古島中飛行場跡が含まれるらしいのですが、現状では、どこがどこだか分からないので見当違いの場所の写真になっているかも知れません。
また、公園内にも、その飛行場を見張ったり守ったりするためのトーチカ跡があるそうなのですが、こちらもよく分かりませんでした。
陸軍中飛行場跡など文化財に─砂川小児童が意見書(2013/03/14 宮古新報)

少し奥まったところに遊具広場もあります。残念ながら草は生え木材は朽ち、ほとんど人が訪ねてこない雰囲気がありありでした。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

遊具はコンクリート製の滑り台と土管遊具。どちらも個性的なフォルムです。
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)
大嶽城址公園(沖縄県宮古島市)

しかし、村から離れた山の上の公園にちょっとだけ遊具があっても仕方がない時代になっていますので、個性的な遊具は記録と記憶に残して、公園全体としては城址・戦跡としての歴史がわかるような部分を増やしていくべきだろうと思いました。

宮古島市HP 文化財・史跡『市指定史跡 大嶽城跡』
『雍正旧記』(雍正本『宮古島旧記』)データベース〈Unicode・txt〉39KB

(2013年3月訪問)

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